マッキー

体験記を書くにあたり、今までお世話になったOBの皆様、一緒に苦楽を共にした受験生の皆様、そしてこの勉強を支えてくれた家族に厚く御礼申し上げます。

 

【診断士受験のきっかけ】

私は現在IT会社において数値管理の業務に携わっております。その前も購買部門、営業業務部門などバックオフィス系の仕事に従事していたことから、技術系というよりは管理系でスキルアップできることは何かないかと考えていたときに診断士という資格に巡り会いました。

ただし、その時は「診断士になる!」というよりも、自身の知識を増やすため1次試験の数科目を受験するぐらいしか考えていませんでした。

その後勉強を進めていく中で、ほかの科目や診断士自体の活動にも興味を持ち出し、診断士試験合格を目指すようになりました。

 

【受験履歴】

私の受験履歴は下記のとおりです。

年度 勉強スタイル 成績
2011年 独学 一次:○ 二次:×(BBAB B)
2012年 独学&一部予備校通信利用 一次:- 二次:×(ACAC B)
2013年 ねくすと勉強会(1年目) 一次:○ 二次:×(CCBB C)
2014年 勉強会2年目 一次:△(経済・中小) 二次:○

 

受験歴をみていただければお分かり通り、私は俗にいう多年度受験生です。

4年前独学で勉強を始め、2013年からは「ねくすと勉強会」にお世話になっております。

それでは、各年度の取り組みについて述べたいと思います。

 

【2011年】
この年から長い受験生活が始まったわけですが、最初は独学で市販の参考書(市販のテキスト・問題集・過去問)をベースに勉強をスタートしました。

勉強時間は、平日は朝オフィスの近くのカフェで1時間、業務後に1~2時間の1日2~3時間。それと土日に各2~3時間程度を確保しました。

学習方法は、市販のテキストを一通り読んだ後に問題集を解き、わからない箇所はテキストを見て確認する、というスタイルで学習を続けました。問題集は教科にもよりますが、2~3回転程度行ったと思います。

1次試験前の6月以降は、過去問を繰り返し行うことに注力しました。過去問は過去5年程度を3回転ぐらい行ったと思います。

過去問を解いていくと、各科目同じ論点が何回も出題されていることに気が付きました。

(たとえば中小企業経営・政策での中小企業の定義、等)

これらの論点をノートにまとめ、ファイナルペーパーとして会場に持っていきました。

一次試験前日の金曜日は休暇をもらい最後の暗記する日として確保し、試験に臨みました。※結果的この直前に暗記の時間を作れたとこは非常に大きかったと思います。

2日の試験を終えて自己採点すると、合格ラインに達しているようでした。「やったー」という思いが浮かんだ直後、大きな不安にさいなまれました。

「2次試験の対策ってなにやればいいんだ?」

ここまで1次の対策しか行ってなかった自分にとって、ここから約2か月で2次試験の準備をする必要があることに気づかされました。

ひとまず、市販の2次試験の過去問を書店で購入し、実際に解いてみて模範解答と比べました。

まったくと言って模範解答と違う自分の解答を見て、愕然としました。その感想は「何が問われているのか?」、「何を書いたらいいのか?」など、まったく理解できない状態でした。結局そのまま試験日を迎え、この年は不合格に終わりました。

 

【2012年】

この年の勉強は2次試験対策に終始しました。ただ、その時点ではあまり深刻に捉えてませんでした。なぜなら、対策をしなかったにもかかわらず(BBAB B)と、まあまあの評価を得られたと思ったからです。「1年間勉強すれば受かるもの!」とその時は思っていました。

勉強時間は、前年同様に平日は朝と業務後の2~3時間。土日は朝から昼まで4~5時間を確保しました。

前年の反省を踏まえ、二次試験で問われていることを把握することから始めました。

まずは市販の二次問題集や解説をいくつか購入し、解答を見比べました。またAASの合格者再現答案ページも利用しました。これらを見て合格者の共通キーワードをなんとなく把握することができたと思います。

また、当時診断士受験生のポータルとして機能していた「502教室」を頻繁に覗いていました。そこから合格者がどのような思考で試験に臨んでいるかを得ることができ、とてもためになったのを覚えています。

また、自分の解答が出題者の意図しているものに沿っているかを確かめるため、予備校の通信講座も利用しました。

これらを1年間通しておこないましたが、直前の9月の模試をでもあまりいい成果を出すことはできませんでした。結果は不合格。またしても二次の壁越えられませんでした。

 

【2013年】

不合格に終わったとき、「ねくすと勉強会」の先輩の方からこの勉強会を紹介され、勉強を再スタートさせました。

前年は1次試験を受けていないため、1次試験7科目をとり直しになりましたが、勉強会では2次組に参加いたしました。

勉強会では、二次試験の過去問をベースに各自がベスト答案を作成して臨みます。

そして、チーム(1チーム6名程度)を組み、設問・与件を確認し、各自が感じたことや疑問点を話していきます。その後、各自が作成してきたベスト答案をベースに議論が展開されます。

初めて参加した際、ベスト答案を持って行ったにもかかわらず、「ここは違う」、「与件にない」、等の様々な指摘(以後、「突っ込み」という)を同じ受験生やOBの方からいただき、自信を無くして帰ったのを覚えています。

しかし、チームでその事例企業にとって最善の策を考え議論し合うことで、事例企業の抱えている問題の本質を少しづつ意識できるようになりました。

初めのうちは、自分の解答をもとに持論を展開していましたが、人から「突っ込み」をもらうことで、少しずつ考え方が修正できていったと思います。また、チームの様々方の意見により、自分には考えつかなかった視点を解答に取り入れることができていったと思います。

さらに自分にとってプラスだったのは、勉強に対してのモチベーションを維持できたことです。

私自身多くの勉強時間を確保しているつもりでいましたが、周りには私の倍以上勉強時間を確保している受験生が存在し、自分の勉強時間の少なさに愕然としました。

また、グループウェア上でも、自分の解答をアップして他の受験生やOBから「突っ込み」をもらい、自身の解答を修正する等、合格に対する信念が強い人があつまる勉強会だと感じました。

 

私はこの年は2次権利取り直しの年でしたので、1次試験も通る必要があります。
そのため、ゴールデンウイーク明けからは1次試験の7科目に集中しました。

1次試験は一度合格しているので、テキストの内容はある程度頭に残っていました。そのため、問題集と過去問を繰り返しやり、知識の覚え直し・定着に努めました。

また、模試も二回ほど受験しました。これは、その年の法・政策改正の論点を効果的に勉強するためです。特に「中小企業経営・政策」ではこの模試ででた論点の本試験出題があり、非常に効果的だったと思います。

模擬試験の復習と過去問の繰り返しを試験直前まで実施しました。前回同様、試験前日も休暇を取り、暗記時間に充てました。これにより、一次試験は無事合格することができました。

一次の自己採点後の8月より、勉強時間もより多く確保するよう努めました。

月曜日には有志で集まり、通常の勉強会(水曜)とは別の勉強会にも参加しました。

OBの方には、自身の3年分の解答を見てもらい、自分の癖を指摘してもらう個別の相談会も実施して頂きました。

これらの対策を講じたおかげで、前年に比べると万全の態勢で二次試験当日を迎えたのを記憶しています。二次試験の会場では勉強会のメンバーと会うこともでき、自然と緊張がほぐれました。4事例を集中して受験がすることができました。

受けた直後は、感覚的には悪くないイメージでしたが、この年も不合格に終わりました。

それも、過去の評価で最も悪い(CCBB C)でした。

自分ではできたつもりでいた結果がこの評価でしたので、この評価にはかなり落ち込みました。

その後自分なりに敗因分析をした結果、下記の3点が問題と考えるようになりました。

「思い込みで偏った答案を書いてしまう」

「80分のプロセスを確立できてない」

「初見問題へうまく対応ができなかった」

これらの課題を解決すべく、再度受験生活をスタートさせました。

 

【2014年】

前年の反省から課題は明確でしたので、あまり迷いはありませんでした。

下記の課題について自分なりの対策をもって臨みました。

 

  • 「思い込みで偏った答案を書いてしまう」

自分ではいいと思った回答が出題者の的を外すことを避けるため、あまりとがった解答を書かないように意識しました。自分の考えと出題者の考えが合致すれば、とがった解答もいいのですが、大きく外し減点されるリスクもあります。

ですので、例えば設備投資の是非を問われる設問では、「する・しない」だけでなく、「実施するが、こういう体制を整備する」とか、「実施するが、○○の弊害に留意する」のような回答を意識しました。

また、勉強会での議論の中でも「論点は複数・多面的に書く」「対策は効果まで書く」という点も意識しました。対策については、その策が企業の方向性にあっており、課題や弱みが解決できるものを優先してあげること心掛けました。

 

 

  • 「80分のプロセスを確立できてない」

8月頃からは、80分で解くということを意識して実行するようにしました。

まずは朝晩の勉強時間80分サイクルにする。土曜日の勉強会では過去問により80分対応を繰り返し訓練しました。一次試験終了から試験日まで一日最低1事例を解くように心掛けました。

また、80分内で実施する手順も明確化しました。

最初の5分で設問読み、10分で与件読み、等前半40分までには事例企業の全体像を把握し、それを超えたら書き始められるような訓練を繰り返しました。

これらにより80分への対応力が向上できたと思っています。

 

  • 「初見問題への対応」

最後の課題は、初見問題への対応です。受験生活も長くなると過去問の与件文・設問、そして問われている論点もなんとなく覚えてしまいます。ただ、本試験は当然初見問題ですので、初見問題でもいつも通りの手順で対応できる訓練が必要だと考えておりました。

そのため、まずは模試を受験しました。そこで今までの手順通りに自分の解答が書けるかを実践しました。ただ、予備校の模試はそこに通う受験生が得点できるように作られている印象がありますので、数社受けて評価が安定しているかを確かめることが有効だと思います。また、市販の事例問題集等でも同じく手順通りに解けるかを試しました。

 

 

これらの対策に加え、8月以降の勉強時間も増やしました。

平日は1日4時間(朝80分、夜160分)、土曜8時間、日曜は5時間程度の勉強時間を確保しました。

過去問は8月以降でH25年~H14年迄の50事例ほどを複数回解きました。そのほか初見問題(模試含む)は20事例ほど実施したと思います。

これ以外に事例Ⅳの計算問題は毎日1問実施することを心掛けました。

これら対策のおかげで、10月にはかなり自分のやり方が固まったと思っています。

 

試験当日は、すべてをやりきった思いで迎えることができました。

OBの方々からの当日朝に試験会場での激励を受け、同じ勉強会仲間と顔を合わせることで、リラックスして試験に臨め、ついに合格を勝ち取ることができました。

 

 

【受験生に伝えたいこと】

この試験は1次と2次では勉強方法が大きく異なると感じています。

1次はインプット型の勉強であり、広い知識をどれだけ覚えられるかということが求められていると思います。そのため、問題集や過去問を何回も繰り返し覚えるぐらいやりこむことが大切だと思います。隙間の時間(通勤、昼休み等)を利用も非常に有効だと思います。

逆に2次はアウトプット型の勉強方法が求められ、与件を整理し、設問要求に忠実に、1次で学んだ知識を使って、分析・助言をすることが必要です。

そのため、いかに自分の考えを表現するか、また他人の意見を聞いた上で与件企業のあるべき姿を追求する必要があります。だからこそ、「ねくすと勉強会」のチームで議論するというやり方は、非常に有効であったと感じています。

 

長文にもかかわらず、最後まで読んでいただきありがとうございました。

この体験記が皆様の勉強に少しでも役立ち、皆様が合格されることを心より願っております。

 

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