けちゃっぷ


合格発表当日:

 自分の番号がある・・・。合格したんだ・・・。Webで番号を確認したときは、正直信じられなかった。自分の感触では確実に落ちたと思っていたからだ。現に試験が終わってから約1カ月半、落ち込んで心が腐りかけていた。番号の確認ミスだったらどうしよう・・・と思って、Webページを印刷して受験票と照らし合わせ、マーカーで線までひいた。うん、間違いない、合格だ!すぐに妻にメールで連絡する。そしたらすぐに返信がきた。

「だから合格するって言ったでしょ。」

・・・泣きそうになった。本当に感謝の気持ちでいっぱいになった。実は、試験終了後、私がずっと落ち込んでいる中、妻だけは一貫して合格しているはずと言い続けていた。「・・・なぜ?」と聞くと、「あれだけ本気でやって落ちるわけがない」だった。笑

では、私がどのようにしてこの最高の日を迎えることができたのか、本番当日を中心にお話ししたい。ちなみに私の受験歴は以下の通りである。

2008年 1次試験:合格 2次試験:不合格(CBBC)
2009年 1次試験:不合格 2次試験:合格

10月25日(日)2次試験当日:

 試験当日の朝は、気持ちが落ち着いてリラックスできていた。なぜなら、やれることはすべてやったという自信があったからだ。リバティへ入る前に勉強会のメンバーが集まっているカフェへ寄り、OBから激励の言葉を頂いた。勉強会のメンバーとも互いに健闘を誓い合った。よし、今年は絶対合格する!・・・良い緊張感だ。

早めにリバティへ移動。席を確認すると、一番後ろの席だった。やった!これは集中できる!よーし、今日は運も良いみたい。いける、いける!・・・良い緊張感だ。

試験前に事例Ⅰのチェックリストを確認する。その後、自分の解答プロセスを再確認しながら、とにかく落ち着いて綺麗な字で丁寧に書こうと誓う。

いよいよ試験開始。最初は事例Ⅰ。まず、最終頁を定規で切る。次に、与件の1段落目で業種を確認。今年は、老舗菓子メーカーだ。そして、設問を確認。設問で問われていることと制約条件をチェック。買収の話は今まで過去問でも模擬試験でも出たことがないが、与件をきちんと読めば対応できるはずだ。それほど難しいことが聞かれている訳じゃないという印象を持った。A社はF社を買収するか悩んだ挙句に結局買収したが、短期的には買収効果で出ておらず苦戦している。・・・ということは長期的には買収効果は出そうなのかな?・・・などと設問を読みながら整理。ここまでで5分。よし、悪くない。

与件は設問で問われているポイントを意識しながら読み進める。A社はパートが多いのか。A社社長は成長志向が強くてしかも意思決定が早い。わざわざA社社長だけ特徴が書かれていて、設問でA社社長が買収に前向きでなかった理由を問われているから、この成長志向が強いはキーになりそうだ・・・。そしてA社の売り上げを回復させるための方向性を立てる。うん、大体見えてきた。

・・・だが、ここで落とし穴が。いざ具体的な回答を与件から引っ張ろうとした時に、A社とF社の記述の時制がよくわからなくなる。特に第2問の解答に悩んで時間を使ってしまう。なぜ、2年以上もA社社長は悩んだのだろうか・・・。私もA社社長と同じように・・・2年も悩んでいる場合じゃない!!仕方ない、ここは与件から言えるギリギリの範囲ってことで、組織文化と人材活用の考え方の違いってことで書いてしまおう。

この時点で第5問が白紙の状態で残り5分。・・・やばい、悪い緊張感だ。

最後の5分はほとんど記憶にないが、「短期的な」という部分から既存の資源を活用してすぐにできることをとにかく書いた。・・・事例Ⅰ終了。うわー、今年もやってしまったか・・・。正直、心が折れそうになったが、気持ちをすぐに切り替えた。すぐに事例Ⅱのチェックリストを読み始める。ここで切り替えがすぐにできたことが大きかったと思う。模試でシミュレーションしていた成果が出た。・・・良い緊張感へ戻る。

続いて事例Ⅱ。今度はスポーツ用品店か。何か模試の問題っぽいなあと思いつつ設問読みに移る。設問も読みやすい。正直、設問だけで方向性がほぼ完成した。需要を拡大するために顧客拡大とロイヤルティの向上を図る。そのための差別化戦略と新サービス事業。需要拡大がてっぺんってことは、新サービス事業を考える際に、既存事業の需要拡大も含めて考える必要があるな。シナジーとメモする。あと、銭湯との協業だから銭湯にとってもメリットのある事業を書かないとだめだな。それにしても配点が極端だな。第3問と第4問がポイントになりそうだ。よし、与件読みに入ろう。与件も比較的違和感もなく読めた。これは事例Ⅰと比べたらいけそうだ!・・・ここで少し余裕が出て、緊張感が緩む。

これがまずかった。どれくらい時間が立ったか記憶にないが一瞬思考が停止してしまう。やばい!ここから再度集中するが、予想以上に解答作成に戸惑う。特に第2問。単純にフットサルプレーヤーとランナーでわければいいのか?でもこれだと競合に負ける可能性あるよなぁ。競合は専門性と若者中心だから、初心者と高齢者でわけるか・・・。うーん。ここで大幅に時間ロス。悪い緊張感が急激に高まる。

10点だからと割り切って解答作成。第3問と第4問については、時間がなかったのでとにかく設問で聞かれていることにそのまま答えることだけに集中した。余計なことを考えている時間はない!第3問は、シナジーと銭湯側のメリットに気をつけながら解答した。第4問は、コミュニケーションを双方向と捉え、結論を方向性にそって、愛顧を高める、顧客の拡大でまとめようと考えた。この割り切りが良かったのかもしれない。そして最後に第1問が残ったが、時制がよくわからず一瞬悩むが、このままでは空白の恐れがあったので、割り切って現在と未来で1つずつ解答を作成した。その時、出来る限りわかりやすいように丁寧に書こうと考え、「誰に・何を・どのように」を意識しながら書いた。空白で終えてしまう恐怖で緊張感が最高潮に達した。

事例Ⅱ終了。正直、事例Ⅰよりできなかったショックが大きかったが、お昼を挟んだこともあって立ち直ることができた。お昼は妻に作ってもらったおにぎりとから揚げ、集中力を高めるレモンの蜂蜜漬けを食べる。模擬試験の時も毎回同じものを作ってもらっていたので何となく気持ちが落ち着く。「何回シミュレーションにつき合わされるのか・・・」と愚痴を言われながらも、毎回作ってくれてありがとう。少し気分転換に体をほぐしたら、すぐに事例Ⅲのチェックリストを読み始めた。良い緊張感へ戻る。

事例Ⅲ開始。事例Ⅲについて詳細は記載しないが、80分間で余計な作業が一切なかったと思う。すべての設問に対して迷わず素直な解答が書けた。緊張感を全く感じなかった。おそらく相当集中していたのだと思う。この事例で今までのマイナスを挽回できたかもしれない。よしこの調子で事例Ⅳも集中しよう。

そして最後の事例Ⅳ開始。まずは設問読み。・・・寒気がしてくる。極度の緊張。

税引き前自己資本比率のバラツキ?営業レバレッジの変化?・・・・何を言っている?想定外の問題に一瞬、去年の事例Ⅳの駄目だった感触がよみがえってくる・・・。でも今年の私は去年の私とは違った。最後まで、とにかくあきらめずに粘った。この時、踏ん張れた理由は2つあった。1つは、今年1年間、毎日欠かさず計算問題を解いてきたことによる自信。「これだけ勉強してきた自分ができないのだから、他の人も絶対計算問題はできないはずだ」と思えるくらい勉強した。だから、「計算問題では差はつかないから、記述問題が勝負になるはず・・・、だから記述問題に集中しろ!」と割り切ることができた。もう1つは、事例企業の方向性が理解できていれば合格できるとわかっていたからだ。だから結論に導くロジックが曖昧でも結論と設問を何とか結び付けて記述問題に対応した。これも、今年1年間過去問を徹底的にやってきた結果、得られたものだと思う。

ただ・・・粘ることはできたと言っても気分は最悪。体は寒気から解放されず、1ヶ月半もの間、心が腐ってしまうことになる。嫌な緊張感は合格発表日まで続く。笑

合格のポイント:

 細かい話を言い出すとポイントは複数ありますが、最も重要なものは?と聞かれれば迷わずに答えることができる。

「目的を達成する(合格する)ために課題を設定し、継続的に改善すること」

結局は、1年間、合格するための必要なものは何か?自分に足りないものはなにか?そのために何をしなければいけないのか?を徹底的に考えて、それを実行し続けることができる信念があるかどうかだと思う。それができた人が合格という目的を達成できるのだ。手法は2の次で良い。これができていれば、受験校に通おうが、勉強会で勉強しようが合格できるのだと思う。

最後に:

 診断士試験に合格することはあくまで通過点ではあるが、この試験を通して学んだ知識や応用力、そしてねくすと勉強会という場で培った人間力は今後のコンサルティング業務に必ずいかせると思う。

最後に、こういった勉強する機会を与えてくれた妻、そして支援してくれたOBの皆様、一緒に議論した勉強会メンバー、そしてすべての関係者の皆様に感謝したいと思います。本当にありがとうございました。

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