合格体験記(ふじた)

1.はじめに

 この度、2007年の中小企業診断士試験 二次試験に無事合格することができました。これまで同じ目標に向かい一緒に勉強してくれたねくすと勉強会(以下、ねくすと)の皆様には感謝の気持ちで一杯です。
 私の合格までの道のりを簡単にまとめました。診断士合格に向けて努力している方の一助となり、すこしでも恩返しとなれば幸いです。

2.受験の動機

 受験の動機は、妻への言い訳からでした。2004年の夏、簡単な仕訳問題も解けずに挑もうとしていた簿記三級の試験日前日に、不合格時の予防線を張っておきたかったのか、妻へ「もっと仕事に役立つ中小企業診断士を取る」と診断士の「し」の字も知らずに苦し紛れに言った一言からでした。
 そのあとに、Webで診断士の資格のことを詳しく調べました。自分の理想のキャリアと現状のギャップに悩んでいた時期とも重なり、調べれば調べるほど、診断士の魅力に引き込まれるとともに、合格の難しさもなんとなくわかり、「言うんじゃなかったかも・・・」と少し後悔。
 結局、後悔よりも診断士の魅力がまさり、とりあえず受験校大手のTACに受講の申し込みに行き、診断士受験生活がスタートしました。

3.受験歴

試験結果備考
2005年一次敗退TACストレート本科生
2006年一次合格二次敗退ねくすと(受験校は利用せず)
2007年一次合格二次合格ねくすと(受験校は利用せず)

 ここからは、合格までにどのような勉強をしたかを記述します。

4.一次試験の学習

 2005年は、毎週土曜のTACの講義を中心に勉強しました。結局、この年は一次で敗退するのですが、やはり「勉強が長続きしなかった」です。その主な理由としては、

 (ア)長くモチベーションを維持するための、受験仲間を作れなかった
 (イ)受験校に通っていれば、何とかなると甘い考えを持っていた
 (ウ)記憶系の科目は、覚えては忘れを繰り返していた

事だと思います。
 そこで、2年目は、受験校への通学はやめて(金銭的な理由もありますが・・・)、受験仲間を求めてねくすとの門をたたきました。

ねくすとでの学習>
 ねくすとでは、一次組・二次組に別れていたので、一次組に入りました。
その当時の一次組は、過去問を徹底的に回していました。毎週、1科目1年分の問題を題材に、問題の解答だけでなく、その問題に出てくる単語や関連知識を調べ、勉強会に挑みました。毎回の勉強会で、自分の言葉での解説、メンバーからの質問への対応ができるよう準備したことで、知識レベルがグン!と向上したと思います。
予習で温めておいたものを、勉強会で脳に焼き付ける感じでした。

<個人の学習>
 それ以外に、当然個人の学習も続けました。朝に強かったことから、朝4時半に起床して2時間勉強してから会社へ出社するという生活スタイルを築き、継続しました。朝は、次回ねくすとに向けた予習のほか、学習計画を立てて「その日は何をやるか」を事前に決めておくことで、怠けることもありましたが、ある程度計画通りに進んだと思います。あまり記憶に残っていませんが、学習計画は以下のポイントで立てたと思います。

  • 記憶(中小・法務・運営)科目は4月以降に重点的に
  • 財務は毎日(通勤電車の中)
  • 月単位の大まかな計画と、日単位の細かな計画を立てる(⇒ サボってしまった時など、月単位の計画があると、気持ちの立て直しがしやすいです。)

 また、サブノートを作ることも有益でした。参考書と同じ内容でも、自分で作った情報は記憶に残りやすかったです。

 ちなみに、合格年の2007年も一次試験も受験しパスできました。この年は1ヶ月前から二次の勉強のかたわら、法務や中小の暗記を少しと、経済や運営のテキストを通読するくらいしかしませんでしたが、2006年の記憶が結構残っていたのと、財務などは二次の勉強をしていたので十分でした。

5.二次試験の学習

 二次の学習は、2006年の一次試験後に始めました。この年は、8~10月の3ヶ月間努力しましたが、準備不足のまま二次試験に挑んでしまい、あえなく敗退しました。今となっては、2006年の敗因は、勉強時間が足りなかったのではなく、絶対合格するぞ!という確固たる意志が足りなかったからのように思えます。
 2006年の二次の結果がでるまでは、診断士の勉強をするにも気が乗らず、簿記2級を受験しました。11月の試験だったので1ヶ月間、簿記の過去問10回分くらいを解いたら、受かりました。(簿記2級も取ろうと考えている方は、2月や6月の試験は止めて、診断士の勉強だけをしっかりして、二次が終わって放心状態の11月に受けることをお勧めします。二次試験合格の実力があれば、1ヶ月あれば簡単に合格できると思います。)

 それでは、2007年の合格に向けて取り組んだことを記述していきます。

<合格できる解答(過去問)の作成>
 全学習時間の7割くらいは、過去問を解いてました。この年はねくすとの継続会員ということで、新規会員には負けたくないという根拠のないプライドもあり、毎週の水ネクには、何度も練り直した解答をもっていくようにしました。
方向性を意識した一貫性のある解答を作成する様に努力する中で、意識してやるようになったのが、自分の解答を「音読してみる」ことでした。
音読は黙読の何倍も自分の書いた文章に対するツッコミが発見できます。単なる日本語になっていない文章の発見だけでなく、一貫性の無さや方向性と矛盾した解答などの発見に役立ちました。
そうして自信を持って作成した解答を、毎週のねくすとで受験生・OBからツッコミを受け、打ちのめされ、さらに解答を練りなおすことを繰り返すことで、実力を上げることができたと思います。

<80分で解答を作成する手順の確立>
 毎朝1事例、主に過去問を解くようにし、その中で自分に合う80分間で合格答案を書く手順を身につけていきました。おおよそですが、

 0~3分・・・問題文確認
 4~10分・・・与件確認
 11~35分・・・方向性+解答を考える(問題用紙にメモをとりながら・・・)
 35~80分・・・解答の記述(あれこれ考えながら・・・)

といった時間配分で、事例を解答する習慣をつけました。自分のペースを知っておくことで、35分で解答が書き始められなければ、「少し遅れているな」とか、早期に対応でき、試験であわてることが防げるようになったと思います。
ただこれは、じっくり時間をかけて事例を解けば合格答案を書けるという自信がついてから取り組みました。2007年当初は、早く80分で解答する練習をしないと間に合わなくなるのではと焦りましたが、時間通りに解答欄を埋めてもズレた解答では意味がないと思い、結局一次試験前後からはじめたと思います。

<写経>
 もともと語彙が少ないことを自覚していたため、語彙を増やすことも目的として日経新聞の春秋を毎日10分くらいで写経しました。ただ、効果があったかはよくわかりません。1月からはじめた毎日の写経は5月くらいに止め、不定期で過去問の模範解答の写経に切り替えました。
 結果的に、残り3分あれば80字くらいはなんとなく書ける力がついていました。それが、試験で焦らない自信にもつながったと思います。
 あと、シャーペンと消しゴムもこだわりました。シャーペンは、グリップ部分がゲル状の柔らかい素材のものを利用しました。大学受験のときは、ペンだこができましたが、それ以上に字を書いたと思われる今回はペンだこはできませんでした。消しゴムは、トンボ鉛筆の「MONO ONE(モノ・ワン)」を利用しました。ちょうど解答欄の行幅の細さなので細かく消せるし、少なくなればスティックを回せば中から消しゴムが出てきて、常に安定した消し心地を維持で重宝しました。

<リスニング>
 主に通勤時間にリスニングをしました。リスニングしたものは、

  • 二次につかえる一次知識
  • 過去問の問題+与件(問題のあとに与件という順番)
  • ねくすとで得た気づき/解答のメソッド

です。これらを、自分の声でレコーダーに吹き込み、1.5倍速にして繰り返し聞きました。意識して聞いていなくても、何百回と繰り返し流しているだけで、頭に自分の声が焼き付きました。事例を解く際の切り口として、活用できたと思います。

<財務問題集>
 事例Ⅳで、方向性を考える以前に計算問題が解けない!なんて事が無いように、主に通勤時間に取り組みました。利用した問題集はTACで市販している問題集でした。幸い通勤時は下り電車/帰宅時は上り電車で空いていたころから座席に座れ、乗車と同時に胸ポケットに小型の電卓を入れ、ひざの上に問題集を広げ、解きまくりました。

<参考書>

  • ロジカルライティング

 論理的な考え方や、わかり易い文章を書くのに参考になりました。
 その他にも少し読みましたが、さほど役に立ったとは思わないので省略します。

 以上が、2007年に二次向けに行った学習内容です。参考にしていただければと思います。

6.おわりに

 これまでねくすと中心に学習した内容を体験記として記させていただきましたが、このような体験は、家族の支えなしではありえませんでした。家族の支えがあったからこそねくすとにも参加し続けられたし、モチベーションも維持できました。家族には本当に感謝の気持ちで一杯です。受験生の中には、家族に無理を言って試験勉強をされている方もいらっしゃると思いますが、絶対に合格して家族に恩返ししてもらいたいと思います。
 また、これからはねくすと勉強会のOBとして、一人でも多くの方が合格の喜びを味わえる様、微力ながら協力させていただきます。今後ともよろしくお願いいたします。