合格体験記(まつ)

■診断士試験受験の動機

  • 同じ会社の社員で自分より昇進の早い者は診断士試験を受けていたので、彼らに負けたくないと思った。
  • 自分の現在価値をなんとか上げたいと思っていた。
  • 今の会社にもしものことがあっても収入を維持するための資格がほしかった。
  • 名刺の肩書が寒かったので温めたかった。

■「ねくすと」入会以前の状況

  • H16年に予備校Aの通信講座(会社推薦)を半年やってみた。
  • 財務が合否を左右すると考え、まずは簿記2級に挑戦した。そのために診断士の勉強は進まなかった。その後、予備校Bに通学した。H17年では1次で6割超えるも「運営」で足切りに。はじめから1次全科目やり直しとなり、1次の怖さを痛感した。
  • H18年は1次に専念しなんとか通過するが、2次は予備校の教材を中心にやり、そのまま本番へ。結果はBAAB のBで不合格であった。
  • H19年は同様なやりかたでは合格できないと考え、HPで勉強会の情報を探索。その結果、平日でも勉強できる「ねくすと」の説明会に参加を決意した。 ・「ねくすと」の説明会でOBの皆様の説明に圧倒され、ここでやりきる決意をした。

■「ねくすと」入会後

  • 当初はすいねくで2次のみを中心に参加し、GW前の4月あたりからどねくにも参加した。これは家庭の事情で仕方なかった。
  • しかし、すいねくで1~2か月経過したときになんとなく、「このままでは恐らく前回とあまり変わらない結果になる。」と感じ、何とか家族の了解を得て、H19年を最後とする覚悟でどねくにも参加するようになった。また、OBの「合格者のほとんどはどねく参加者です。」というコメントも参加のきっかけとなった。
  • すいねくで、最初の方は毎回議事録係りを担当した。すいねくでは4~6名が1テーブルになるが、主な係りは進行係と議事録係であった。
  • 議事録係はやってみると以外にためになった。MLにアップしないといけないのでメンバーの発言やキーワードなど漏らさずチェックした。帰りの電車でも読み返しを行うきっかけとなり、MLに書くことはわかりやすく丁寧に書く練習にもなった。
  • GW明けころまでは毎週、すいねく・どねくに参加するのが非常に楽しかった。毎回何か発見や気付きがあり、メモに書きとめた。様々なOBが顔を出され、様々な切り口からコメントを頂き、多面的に物事を見る習慣がついてきた。
  • 特に印象的であったのはすいねくで財務をやっていたときのこと。2時間40分くらいが経過し、メンバーの意見も収束しかかったところに、あるOBに参加して頂いたことがあった。その時のOBのコメントは圧倒的であった。メンバーで2時間以上かけて議論したことが5分くらいで結論がひっくり返ったことがあった。自身の与件の読み込みの甘さを痛感した。
  • また、「方向性」をつかむためのきっかけとしてまず、財務事例から初めてみるということアドバイスも印象的であった。財務事例は計算問題だけでは差がつかない場合は論述部分がカギとなるが、第1問の経営指標にしても与件の方向性を捉えて選択しないと大きく失点するということを学んだ。
  • あるOBからはH15年の財務を一文ずつじっくり味わえというコメントを頂いた。1文ずつにそれぞれ方向性や指標の意味が込められているということであった。
  • スランプの時期もあった。水曜日で仕事も忙しくないのになぜか神田に足が向かないと感じるときもあった。自分の作成した解答に自信が持てず、メンバーの発言に傷つくのが怖いと感じるときもあった。しかし、やはり参加すると気付きの方が多く、「来てよかった。」と感じることの方が多かった。
  • 2次試験直前にはOBにベロネク(ベローチェでねくすと)を実施してもらったが、これは非常に参考になった。試験が近付くにつれ、様々な視点や方法を習得したために、逆に解答に迷いが生じて時間内に解答が書けなくなる事態が生じた。そんなときベロネクで自分の疑問点を集中的に相談できたことは非常によかった。
  • あるOBからは事例の読み込みの漏れを防ぐために、別のOBが実施していた「与件文を区切る」やり方を勧めてもらった。診断士祭りで聞いたことはあったがその重要性に試験直前期に気付き、それまでの与件の読み方を変更した。 ・別のOBには設問にきちんと答えるということを助言してもらった。設問文を最初に読んで、回答欄に書くべきことの最初の文言を設問の余白に書くことを勧められた。これは試験当日に大いに役立った。
  • 試験直前のすいねくでは複数のOBが自分の解答にコメントしてくれた。あるOBが 「よくここまで成長しました。きっと合格しますよ。」とコメントしてくれた解答用紙は今も大切に保管している。模試でのよい結果よりもずっと心を支える言葉であった。

■2次試験合格のために

  1. 素直になる。
    • 自分の解答にコメントしてもらったときにはまず「聞く」こと。そのコメントの良し悪しは自分の心の中で行う。直した方がよいと自分で感じた部分だけを次に生かす。
    • OBからコメントしてもらったことは全部受け入れる。逆にOBから言われたことで捨てた方がよいということはほとんどなかった気がする。
    • 試験本番に頼れるのは自分だけ。試験中に判断に迷ったときはもう一人の素直な自分が何らかのコメントを囁いてくれる。そのようなもう一人の「自分」を作るためにねくすとで10か月間揉まれる意義がある。

  2. 受かるために必要なことだけをやる。
    • 他の資格試験の勉強や他の勉強会、参考文献の読み込みなどはやらなかった。
    • 初見の事例になれるために予備校の通信事例や模試は多く受けた。しかし、同じ過去問でベスト解答が書けるようになることの方がより合格に近かった。
    • 受かるためには、試験当日に時間内に合格レベルの解答を文字で書くこと。
    • 他に様々な勉強方法や手段はあるが、結局いろんなものに手を出しても、自分の不安を紛らわそうというものが多く、本当に受かるために必要かどうかをきちんと自分で判断することも重要である。

  3. テクニックよりも「方向性」
    • いろんなテクやメソッドはあるかもしれないが、自分としてはねくすとで学んだ「うめソッド」(方向性を導く手法)だけでよいと思う。
    • 但し、これは座学で習得すべきものではなく、自分で使いこなす必要がある。
    • できれば実際にOBに「うめソッド」で解答した答案を見てもらい、その真の意味を味わうことができればよいと思う。

  4. アイテムにこだわる。
    • あるOBが診断士祭りの時に試験本番で使うシャーペンのこだわりの話をされており、自分もそれまで意識していなかったが、その翌日自分には高価なシャーペンを購入した。試験当日もそれを使った。
    • 自分の解答レベルがある程度安定してくると、いつも同じシャーペンで解答しているといつも解答が安定してくるように感じた。
    • しまいにはシャーペンの芯や試験当日で休憩時間に食べるチョコのブランドやそれを買うコンビニまで同じ所にこだわるようになっていた。

  5. 財務のかけら
    • この1年はほとんど毎朝7時過ぎに会社に到着し、財務の問題を解いた。
    • できなかった問題には「☆」マークと日付をつけた。回転させるときにマークと日付を見て次に解答の練習をするときの優先順位を決定た。不思議とマークしたものはやはり再度解けないことが多く、最初からできたものは次もできた。
    • この方法に飽き始めたころ、あるOBから「財務のかけら」を借りた。
    • これは1枚の紙の表に問題があり、裏に解答がある。そして各ジャンルからまんべんなく事例問題が集められており、紙はそれぞれクリアファイルに入れられ、それがフォルダに入れられている。
    • 問題集だと解いた順番で答えを覚えてしまっているときもあるが、「財務のかけら」ではファイルをシャッフルするとフォルダの中で事例問題の順番が入れ替わるので初見の問題に出くわすような効果があった。
    • 最後の方は自身の「財務のかけら」を作った。フォルダは市販されていないので特注した。模試を多く受けたのも独自の「財務のかけら」を充実させたかった理由もある。

  6. 家庭を大切にする。
    • この数年は育ち盛りの子供と夏にプールにいくことができなかった。しかし、1次試験の後は家族での小旅行を企画した。このようなことも試験直前にはできないので計画や予約なども事前に勉強の計画と同時に組み立てた。いずれにせよ2次試験当日までに自分をベストにもっていく計画作成は重要である。
    • 勉強期間中は家内に大いに迷惑をかけた。だから家内の小言には決して口応えしてはいけない。口応えすることは勉強時間が減ることを意味する。
    • 「今年結果が出なかったらいい加減にしてよね。」と何度も言われる。これはいい意味で自分へのプレッシャーになる。このようなときも黙ってじっと耐える。
    • しまいには家内も「あなたは趣味がないし、勉強している方が安上がりかも。」と言ったりする。
    • 家族の理解を得るのは困難ではあるが、一旦理解を得ると強力なサポーターになる。子供も自分が土日不在でも理解してくれるようになる。結果が出たら家族で喜びを分かち合える。家族との時間は合格後にたっぷりと作るようにする。

  7. 仕事との両立
    • 結果的に07年は小生が今の会社に入社して以来、最も忙しい年であった。年初には想定しなかった業務が多数発生した。勉強に専念したかったのでなるべく業務は控えめでいきたかったのだが、こういう時に限って逆に仕事は向こうから容赦なくやってきた。
    • 何十年ぶりの仕事や過去に例がない企画など複数のPJをかけもちすることになった。年上のメンバーを多数抱えたPJのリーダーもやことになった。
    • しかし忙しくなれば逆になんとか勉強時間を捻出する方法を必死に考えるようになり逆に能率があがったような気がした。
    • ある時から会社の上司や同僚・後輩などからの飲みの誘いも歓送迎会などを除いて一切参加しなくなった。当初は付き合いが悪くなったと思われていた。しかし気にしなかった。自分の中での優先順位は決定していたからである。最近は飲みの誘いなどめったに声はかかることが無くなった。少しさみしくもあるが・・・。でもそれ以上の収穫を得たので気にならない。
    • また、あるOBのコメントにもあったが、忙しいというのは結局試験ができなかったときの自分への言い訳を探しているのだと感じるようになった。試験中に頭が真っ白になったとき、「今年は忙しかったから・・・。」という言い訳が出てくるとまずい。予期せぬ仕事を次々に処理するように事例も捉えられると勝機がみえてくる。

■最後に

  • 2次試験は捉えどころがなく本番が終了したあとも不安が残る。受験者には全員合格のチャンスはある。最終的には合格への執念や思いが決め手となると思う。
  • 試験までの長い期間も試験当日も予期せぬことが多数発生する。試験までは試験の当日にベストな自分が出せるように練習する。試験当日は焦らずいつも通りにやる。
  • これから受験される方が試験当日にベストを出せることをお祈りします。

以上