合格体験記(yktanigu)

自己変革への挑戦
目次
1.はじめに

12/5(金)客先訪問を終え、寄り道して銀松ビルに向かう。1歩1歩近づくたび、胸の鼓動は早まる。引き返したい心境になるが、ダメ元で思い切ろうと自分を奮い立たせ、ビルの1階に入った。10時30分を回っていたが先客が居る。張り出してある文字は結構小さい。
老眼の身にはつらい。
かばんからメガネを取り出し、番号を追う。
あッ、ある!
次の人が入っており、先客も居る中、思わず手を打ってしまった。
特にリアクションを決めていなかったのに。。。

銀松ビルを後にして、携帯電話を取り出し、まず長年苦労をかけた妻にメール報告。

キンコーズを探して、パソコンで勉強会のメーリングリストに報告。

すでに協会HPで発表されており、数名の合格報告があった。

そして、受験校に口述対策の講座を申し込む。

とりあえず、決めていた行動を終えた。

思い起こせば、足掛け6年の受験勉強であった。

H15、完全独学で1次敗退。
H16、転属に伴う退職金をA社ストレート講座に注ぎ込み1次合格。2次は完全敗退。
H17、2次に専念し、B社通学講座で勉強したが、敗退。
H18、1次からのやり直しで合格。B社通学継続したが2次敗退。(BBAB)
H19、心機一転、ねくすとに参加し、切磋琢磨したが、2次敗退。(ACBD)
H20、再度1次からのやり直しで、1次合格。2次合格。

なぜ、こんなに時間がかかってしまったか、それを克服した方法を皆さんにお伝えし、お役に立てればと思う。

2.1次試験対策

1次試験は知識を問う試験である。
最新の情報を入手し、それを定着させることが勝敗のカギである。

失敗体験は、2回ある。

失敗の1回目は、市販本のみを使った勉強で模擬試験等は使わなかった。
期間が長く、範囲も広い試験勉強なので、模擬試験をマイルストーンとして目標を決め、メリハリをつけた勉強が有効だと思う。

失敗の2回目は、2次の権利があった状態での受験であった。
退路を断つことで自らを追い込み、定着させることが有効だと思う。
1次に合格しなければ、2次の権利はないのだから。

学習時の目標は、得意科目は80%、不得意科目で60%とした。
本番には魔物が棲む。特に、真夏の暑い時期の試験なので、体力消耗のロスなどを考慮し、20%程度の余力を見ることにしたのである。

結果、H20の1次試験では、全科目60%以上、合計482点を獲得することができた。

3.2次試験対策

2次試験は、「知識を問う試験ではない!」
時間がかかった原因のひとつが、知識を増やす方向に走ったことがあると反省している。
設問のキーワードに反応すると、問題が問うていることと異なる方向に走り始めることがある。
特に、知っている業界が問われたときこそが最要注意である。
2次試験は、あくまでもコンサルタントの試験である。
業界に精通している必要は無い。一般化したことを問うている。新制度で、部門制が廃止されたことからもわかるであろう。
井の中の蛙ではないが、業界の常識は世間の非常識なことがある。

設問で反応すべきは、制約条件と何を問うているかである。
制約条件によって、同じ事象が「強み」から「弱み」に変わることもある。
合格した年、直前期にOBから、「思い込みによる妄想」の指摘を受けた。
ここから、設問への「こだわり方」を見直した。
そして、連続した論理展開で、飛躍や誤解を避けられる答案作りを心がけた。

そのため、解答手順を大幅に変更した。
それは、

  1. 設問を読む段階で、設問の1語1語を噛み締め、「条件」「問いかけ」を切り分けた。
  2. 与件を読むときは、↓のことにした。
    • 1回目は、マークせず、与件全体のストーリー展開から事例企業の成長発展する「方向性」を見極める。
    • 2回目で、マーカーを持ってマークするが、マークのポイントはSWOTではなく、設問の「条件」「問いかけ」に呼応する言葉を拾い、回答の根拠を選別する。→これは、業界常識による強み弱み判定を避けるためである。
  3. この手順を問題用紙の表紙裏に表形式で書き出し、記述漏れや論理飛躍のチェックリストにも使うこととした。
  4. その結果、方向性に沿った回答がチェックリストの言葉で構成できているかのチェックをしながら文章構成を固めた。

2次試験は、記述式の試験である。ある程度の文字数が書けるため、解釈しだいで如何様にも書けてしまう。なんでもかんでも詰め込んで書くことも出来る。
しかし、われわれはコンサルタント(の卵)である。迷い悩んでいる経営者やその従業員を成功に導かなければならない。
だから、状況(条件)を客観的に正しく理解し、その中で実現可能な前向きな方向を見定め、その具体策を納得できる形で提示しなければならない。
「複数の根拠を示すので、その中から選びなさい」
「常識はこうですよ」
などという悩みを増やすような助言は求められていない。
対象が置かれた状況を正しく把握し、求める方向性に基づいた、納得できる診断と助言が必要なのである。
部分最適や付け焼き刃は求めていない。
矛盾のない形の全体最適と本質に踏み込んだ真の改善を求めているのだ。
知識の多い人は、机上の理論で部分最適に陥りやすい。
多年度受験生、ブロガー、1次試験の高得点者は要注意である。
知識は、足りなくては困るが、1次試験をクリアできていれば十分足りているのである。

どうすれば、全体感を統一できるか、それは根拠を与件の記述に求めることである。それも、制約条件を踏まえて、論理を紡いだ「真」の根拠を拾い上げることである。
根拠は、客観的に見てだれからも納得できるものである必要がある。
客観的な解答を構成するスキルを身につけることは難しい。
客観性をチェックできる自分が必要である。
このためには、自分を変革する必要がある。
その手助けを勉強会仲間にお願いすること、これこそが「ツッコミ」なのである。
このありがたい「ツッコミ」を受験生同士で活性化することが合格へのパスポートになる。そのパスポートを持って、自分改革の旅に出るのだ。
自分が変えられなくて、どうしてクライアント企業を変えることができるのだ!

長い勉強生活で感じたことは、2次試験においては、過去問が最高の教材である。
受験校の答案練習は、過去問に似せてはいるが、まったく別物である。
根拠の確からしさや深さ、制約条件の強さ、誘導の強さなど似ても似つかない。
過去問を知った上で受験校の問題に取り組まなければ、知識や誘導に従うことを重視してしまう。そうして客観的・大局的視点を失い、過年度受験に陥ることになる。
過年度になると新しい教材を求めたくなるが、受験校の教材は思考回路のトレーニングにはならない。
過去問は、何回繰り返しても新たな発見が出来る「噛めば噛むほど味が出る」優れものである。
受験校の教材は、あくまでもタイムマネジメントのための予行演習と捕らえるべきである。記述表現を添削で客観的に指摘を受け、客観視する視点を獲得することも有効だが、これは勉強会でもできる。というより、リアルなディスカッションでなければ得られない。面談やグループディスカッションで気付きを得ることが必要である。

「診断士の勉強は、社会人のリハビリ」と言われたOBの言葉を真に実感できた。
診断士勉強のメリットは、

  1. 社会人生活の棚卸が出来る
  2. 勉強会等を通じて、企業の枠を超えた損得の無い人間関係を形成できる
  3. 客観的に考える、因果に基づく論理思考を得られるといった、納得性の高いスキルが得られる
  4. 目標を持って真剣に取り組み、それを獲得できた満足感が得られる

ことである。

せっかく志を持って取り組んでいるのに、途中で投げ出す必然はない。

継続は力なり
しかし、漫然と継続していても同じことを繰り返しているだけである。

常に正しい方法に向け、自己変革していくことが重要である。
最後に、私が製造業に勤務していた頃、「改革の精神」という唱和があった。元はトヨタの改善活動(トヨタ生産方式)から出たものという。さながら新興宗教のようだったが、変わるためにはある種狂気が必要となるのではないか。

受験勉強にも当てはまると思い、一部改変したものを紹介する。

【変えろ】
変える変えろ、自分を変えろ自分が変われば合格が見える
変える変えろ、自分を変えろ変えて変えて変えまくれ

【改革の基本精神】
1.考え方の固定観念を捨てよ
2.勉強できない理由よりやる方法を考えよ
3.言い訳ををするな、まず現状を否定せよ
4.パーフェクトを求めるな40点でよい、すぐやれ
5.誤りはすぐ直せ
6.困らなければ知恵が出ない
7.なぜ3回(オリジナルは5回)、真因を回答せよ
8.1人の知識より5人のツッコミ(オリジナルは知恵)を
9.自己変革は無限である