1.はじめに
中小企業診断士の試験を受験してつくづく感じるのは、1次は幅広い知識、2次は読む・考える・書くの総合力が試されるということです。
1次試験は科目も多く、足切りにならないように万遍なく勉強することが必要です。しかしながら、上滑りな勉強だと点が逃げて行きます。遠回りでも全体を理解することが重要です。ボリュームのある内容をいかに効率よく、しかも確実に勉強するかが問われていると思います。それでも時間をかければ、必ず合格できる試験だと思います。
一方、2次試験は時間をかければ、必ず合格する試験とは言えません。本当に捉えどころがない試験です。それは2次試験では読む・考える・書く(口述試験では話す)の総合力が問われ、こうした総合力を短期間で伸ばすのは非常に難しいからだと思います。逆にいえば、読む・考える・書く・話すの総合力をベースとして持っている人ならば、ストレートで合格するのも決して難しくありません。実際、それほどの勉強量でもないのに、ストレートで合格する人がいるのも事実です。
短期間で伸ばすことが難しい総合力が問われる試験は、凡人にとっては厳しい試験です。どのように勉強したらいいのか、勉強方法はこれでいいのか、どこまでやったらいいのか、不安になることばかりです。私もそうでした。
しかしながら、勉強すれば確実に合格に近づきます。そして、読む・考える・書く・話すの総合力は、独立してコンサルをする場合にも、また、企業内で仕事をしていく上でも重要な能力です。もちろん、ひとまずの目標は合格です。しかし、その先を見据えて、勉強に励んでください。
2.1年目(2000年度)−1次を甘くみて惨敗
私は、旧制度最後の年に商業部門で初めて受験しました。旧制度では1次試験の合格率は2割弱。そのくらいの合格率ならば、少し勉強すれば受かるだろうとかなり甘くみて受験、そして当たり前ながら不合格。今にして思えば、受かるわけがない記念受験でした。
ちなみに勉強方法としては、勤務先が始めた中小企業診断士講座に社内割引(半額)で通いました。併せてマンパの通信講座も受けました。半分くらいは問題をこなして送ったはずです。
3.2年目(2001年度)−1次約800点で合格、2次は9・11のため、あえなく敗退
《1次試験》
新制度初年度、前年の失敗にこり、リベンジを誓いました。勤務先の診断士講座は1年で消滅したため、代わりに2月からJ-conの1次対策講座に通うことにしました。
自宅の学習としては、J-conの講座が始まる前の1月は簿記3級のテキストと問題集を本屋で購入して勉強しました。2月にJ-comの講座が始まってからは、基本的には講座を中心にして、自宅ではその復習をしました。また、中小企業白書は特別講座で要点をまとめてものをいただいたので、それを中心に勉強しました。
直前は、J-conのワークブック(テキストのキーワードが空欄になっているもの)を買って総復習。さらにマンパ山根先生の「選択式・短答式」の問題集をひと通りやりました。そのほか経済は地方公務員試験の経済の問題集、経営情報は初級シスアドの問題集をやりました。
勉強方法はオーソドックスに受験講座の復習、それから直前は問題集をひと通りこなしただけでしたが、科目も多く、私はそれで精一杯でした。受験講座のテキストやテストはコンパクトに要点がまとめてあり、それを利用するのが効率がいいと思います。直前期は知識の定着、問題を解くスピードを付けるのがねらいで、問題を解くのを中心にしました。
《2次試験》
2001年度は自分としてはそれなりに準備して1次試験にのぞんだのに、あまりに問題が簡単で茫然。1次の後、2次の勉強をする気になれず、あっという間に1か月が経ちました。一応、J-conの2次試験対策講座には通っていましたが。
合格発表後は気を入れて勉強しようと思っていました。ところが1次試験の合格発表は何とあの9月11日。テロによってニューヨークのワールドトレードセンターが崩壊し、戦慄の映像にテレビに釘付けになりました。その後、勉強しなくてはと思いつつ、毎日テレビのニュースを見てしまい、どんどん無為に日々は過ぎていきました。結果は・・・、もう、書きたくない!(どうでもいいが、2次試験の日はアメリカがアフガンを空爆した日でした。)
少しだけ自己弁護すると、ほとんど勉強しないまま受験したJ-con2次試験模試の成績が思いのほかよく、勉強しなくても何とかなるのではという幻想をいだいてしまったことも勉強しなくなった理由の1つです。それから2次試験の勉強方法がよくわからず、何をすればいいのか悩んでいるうちに試験日が来てしまったということもあります。あんまり自己弁護になっていないなあ・・・。もっと早くにねくすと勉強会を知っていたらなあ・・・。
4.3年目(2002年度)−1次約700点で合格、2次・・・感涙!
2年目に初めて2次を受験して感じたこと。1つは受験講座に通うだけで、受身の姿勢だけでは合格できないということ。もう1つは筆が遅く、書く力が不足していること。
その対策として、受身の姿勢を脱するために、たまたまネットで見つけたねくすと勉強会に参加することにしました。また、書く力を付けるため、何度でも答案の添削をしますという話に惹かれ、MMCの2次試験対策講座に通い始めました。
また、前年度の2次の合格率が10%とかなり低いことを考えると、今年度の2次に合格できない恐れも多分に想定する必要があると思い、来年度以降のために再度1次を受験することにしました。前年度の貯金で、今年度はそんなに勉強しなくても、合格できるのではないかという読みもありました。
《1次試験》
2次を中心に勉強するということで、6月・7月のみ1次と2次を並行して勉強しました。勉強方法としては、マンパ金高先生のロジックで解く会計・財務問題集をひと通り解きました。これは2次の財務対策も兼ねています。それから、すべての科目がコンパクトに1冊にまとまっているワークブック(TBC山口先生の1次試験全科目完全攻略)を買って総復習しました。
《2次試験》
2次試験対策はねくすと勉強会が中心になりました。
ねくすと勉強会では過去の事例問題等を1週間に1問ずつ解いていきました。勉強会の前に自宅で自分の解答をじっくり作り、勉強会で議論、終わった後もう一度考えるというサイクルで、1週間に1事例を確実にこなすことができました。このサイクルにより、確実に読む・考える・書く力がついたと思います。私にとって、みんなで議論するのは、いろいろな考え方、見方を知ることができ、本当に楽しい時間でした。また、OBの方々から適切なアドバイスをいただき、軌道修正を図ることもできました。
そのほか、MMCの講座で、時間内に書き上げる訓練をしました。また、2次試験直前期はねくすと勉強会や日曜勉強会等でも時間内に書き上げる訓練をしました。筆の遅い私としては、こちらは結構つらい時間でしたが、2次試験は制限時間内に書けてなんぼの世界です。つらくても乗り越えなければならない壁です。
また、最後の仕上げは、ねくすとOBのアドバイスにより、2001年の事例をもう一度、一人で取り組みました。この時自分で作った2001年の解答をもって、本番に臨みました。本番の休憩時間にもう1度この解答を見直しました。これは本当によかった!前年の解答のパターンから自然と本番の解答パターンが見えてきたのです。
5.最後に
3年目にねくすと勉強会にめぐりあえたおかげで、ついつい易きに流れる私でも、無事合格することができたと思っています。
ねくすと勉強会がいいのは、何と言っても多くの仲間から刺激を受け、励まし合えることです。勉強会に出ても、自分が解答を作っていないと、とても肩身が狭い。誰かから文句を言われるわけではないけれど。1次が終わった週、当然のごとく私は解答の準備をしないまま、ねくすと勉強会に出ました。でも、他の方は1次を受験した人も含め、全員きちんと解答を作ってきていました。みんなの努力に頭が下がる思いでした。
また、勉強に悩んだとき、不安なとき、OBの方々からいろいろ親身のアドバイスを受けることもできました。ちょっとした会話の中に、勉強を進める上での適切なヒントがあります。特に試験前の不安なときには、OBの励ましがとてもうれしいものです。
ねくすと勉強会のメンバー、受験機関でご指導いたいた先生方、職場の方々など多くの方の支えがあって合格できたと思っています。本当に感謝です!それからいろいろ迷惑をかけた夫にも・・・感謝です!
診断士の受験勉強はボリュームもあり、犠牲にしなければならないことも多々あるかもしれません。でも、得るものもたくさんあります。それぞれの立場、状況も違うので、自分自身で戦略を立てて、がんばってください。求めよ、さらば与えられん。