合格体験記(のでら・こばやし・たろう)

こんにちは。たろ。です。やっと中小企業診断士平成17年度2次試験に合格することができました。診断士試験合格を目指している方々に少しでも役立つことがあればと思い、合格体験記を書きました。

受験のきっかけ
勤務先がソフトウェア設計会社を設立することになり、管理部門の設立準備メンバーにアサインされ、子会社を設立しました。そんな時、たまたま中小企業診断士という資格があることを知りました。受験科目を見ると全く知らない科目はなく、経営管理実務に従事してきたことを考えると大して勉強しなくてもうかりそうだ、と思い受験を決意しました。(後から考えるとチョー甘い考えで、以後5年間苦難の道のスタートでした。)

H13の状況(ねくすと前(1)
H13の1次合格率は50%を超えており、初学者の自分でも楽々パスすることができました。2次も特に模試で勉強しなくても60点とか取れていたこともあり、マス目さえ埋めとけは何とかなるだろ、という感じで本試験受験。結果は当然不合格。事例Iで機能別組織の組織構造上の問題点を聞かれている設問で、「A社は非公開の同族会社なので、自由な経営を実行できる」とか今思うとむちゃくちゃなこと書いていました。(恥ずかしい)

H14の状況(ねくすと前(2))
受験校の全員で20人しかいない少人数制のクラスに通いました。おかげで休日は勉強漬けとなることができました。この頃の添削答案をみると、問題点を問われているに改善策を書いているなど、設問に直接答えていないことが散見されます。それでも、たまたま壷にはまるとクラスで一番とか取れたので、ひょっとしたら合格できるかもしれないと思っていました。本試験では、事例Iで何を聞かれていたのかが判らずに撃沈。たまたまインターネットでねくすと勉強会を知り、オリエンに参加。頼まれもしないのに、再現答案を持参。だめだめ解答を見せられコメントを求められた某OBはとても困ったらしいです。(あのときは困ったと今でも言われます。)

H15の状況(ねくすと1年め)
H13、14の1次の問題があまり難しくなかったことから、2次受験の権利も無かったのにも関わらず2次に時間を割きました。水曜・日曜はねくすと(あしすと)勉強会、土曜は受験機関に通ったあとに土曜ねくすと(どねく)に出席。勉強時間は長かったのだが、今思うとのんびりしていたと思う。5月連休中の勉強会では、飲み屋のサービスタイムに間に合わないから、議論は早く切り上げようというのりだった。勉強会の帰りには毎回、飲みに参加した。結果は、難しくなった1次試験に対応できず敗退。また飲みが多かったためか10月に体調を壊し2週間入院。一緒に学んでいた仲間は2次試験に合格。ああ、俺はこれまで何をやってきたのだろうとの虚無感に襲われる。合格者と自分との大きな違いは合格への執念とがむしゃらさだった。これがないから自分は落ちた。出した結論は、“がむしゃらに勉強して来年絶対に合格しよう”だった。

H16の状況(ねくすと2年め)
2次を受験しない分、リスタートは早かった。当時無料だった家の近くにある公共の会議室を借りて、11月から土曜ねくすと(どねく)をスタートしていました。人数は少なかったけれど、この頃の8グル(問題集800問を輪読し、その場で理由と解答を述べる勉強方法)は熱かったです。1次は知識のインプット中心の試験勉強なので、一人ひとりの個人作業だと思っていましたが、実はグループ学習が有効でした。他のメンバーに質問されたことを説明するためにレジュメを作ったり、覚え難い言葉を語呂あわせで覚える方法で乗り切りました。また夜は、居酒屋で合格への熱意・合格後のイメージについてOBを交えて語っていました。この勢いで、1次は乗り切ることができました。この年の1次の合格率15%代で非常に厳しかったのですが、一緒に最後まで頑張ったほとんどのメンバーが1次をパスすることでできました。特に直前期に、ほぼ全ての受験機関の模試を受けて出題傾向を把握できたこと、模試の後すぐに仲間で集まり復習できたことが良かったと思います。
残念ながら2次は敗退しました。1次で力尽きてしまったという印象です。事例3の機械製造業におけるC社の特徴を戦略的な観点から述べよ、という設問で戦略的な観点が全く理解できませんでした。

H17の状況(ねくすと3年め)
この年は2次試験に集中して準備し、受かった年なので、どのようなことを行ったかを書きます。

事例問題の与件・設問・解答例の写経を行いました。
解答例の写経(手書きで書き写すこと)は答案の書き方の参考になると聞き、以前から実行していました。解答例だけではなく、設問や与件を一語一語熟読できるようにするため、設問や与件も写経しました。
はじめは手書きしていたのですが、解く事例が増えてくると処理しきれなくなり、途中からワープロを使うようになりました。具体的な方法は、与件・設問・解答をすべてワープロで入力し、与件のどの部分を解答で使っているか、与件のストーリーと設問のストーリーを組み合わせることでした。特に本試験の解答は受験機関各社、合格者、受験生の解答を統一されたフォームでそろえてみることにより、与件のどの部分を根拠に解答しているかが分りとても役立ちました。この年といた事例は、過去問、模試、問題集をすべて打ち込みました。これにより一語一語注意して読みこむことと大切さや事例問題のパターンを体で覚えることができました。その結果、H17年度の本試験では、過去のように、この設問はいったい何をきいているのだろうという途方にくれることはありませんでした。(反面この方法には非常に時間がかかるという弱点があります。)

事例問題はあくまで試験であるとの認識を持つようにしました。
この考えの延長で、過去自分が行ったことのない合格者の答案分析を行いました。きっかけは、「内容は実務的には良いと思うし、文章もうまく書けている。しかし、これでは合格しない。」といわれたことがきっかけでした。事例問題を解いているときに、従来は、“与件企業に何を提案するか”について考えていたが、“得点をするためには、何を書けばよいか”について考える、いわば“事例問題に対するパラダイムの変換”があったと思います。

5月頃の状況
“事例問題に対するパラダイムの変換”のおかげで、公開模試には常に成績上位者に名を連ね、らくらく合格することを夢見て勉強していました。が、公開模試の結果は平均点前後と思ったように成績が伸びませんでした。マンパの通信答練においては 381人中340位と最悪でした。OB諸氏と飲みに行っても「こいつだけ、いつまでたっても試験に受かんない」という会話を冗談で流せなくなり、とても落ち込んだ時期です。周りから見ても最悪だったようで、勉強会の仲間や職場の上司からも病気ではないかと、心配されるほどでした。

7月頃までに取った対策
失意の中で模範解答の写経を重ねていたときあることを思いつきました。次回から模範解答に似せて、時間無制限で解いてみよう。それでよい点がとれなかったら事例問題(=診断試験)に向いていないということなので受験を止めようと思いました。ICレコーダーに与件・設問を録音し毎日の通勤時間に聞いたり、通信答練に提出するまえに3回書き直して送ったり、本当に無制限一本勝負という感じでした。必死の思いが採点者に通じたのか、後半は326人中26位と、初めてまともな成績をとることができました。解答にあたって(1)戦略と戦術のレベル感をあわせること、(2)全ての与件情報を漏らさずに解答に盛り込むこと(ただしトラップに引っかからないよう)、(3)一般論を結論にすることで大幅減点を避けること、が良かったようです。

1次試験受験せず
理由は、今年の2次合格に集中するため。もし今年合格できなければ受験を止めようと思っていたので、来年のことは考えずに済みました。少しの間でも事例問題から遠ざかってしまい一度あげたレベルを落とすのは絶対に避けたかったです。

8月以降
4科目合計の順位が、マンパ模試 568/839、大原模試 138/334 MMC模試 74/164 TAC模試 1389/1896 良いとは言えない成績でした。マンパ通信で開眼したはずの事例問題解法の結果が現れず、またもや不安に襲われそうになりました。ですが、自分でできたと思えた事例・設問は期待した得点が取れており、採点基準と自分の感覚がズレていなかったことが唯一の救いでした。点が取れなかったところを修正できれば必ず高得点が取れると、信じていました。MMCの解説付き答案返却で、本試験では不用意な失点さえ気をつければ合格できる、と言われたことを真に受け、本試験ではこのことだけに集中しました。また8月は業務が多忙だったこともあり、模試の結果が悪いのはある程度しようがない。9月に2週間休みを取って、勉強不足・ズレを解消しようと固く誓うのでありました。(えぇ話や)


直前期
本試験の3週間前の週、直前1週間の週と2週休みました。目的は、(1)過去の本試験のように何を問われているか判らなくなることを避けること、(2)どんな事例が来ても対応できる応用力をつけること、に設定しました。そのため、過去解いた80余りの事例の総復習をやりました。具体的な作業は、(1)ワープロにして貯めてあった過去10ヶ月に問いた過去問・模試・問題集の事例の与件・設問・解答例(=模範解答)をプリントアウト、(2)与件企業のSWOT分析;与件文を機会、脅威、強み、弱み、と社長の考えや思い、の5つにわける、(3)与件と設問との関係;与件→設問→解答の関連性の把握、等でした。また、自分の解答に合格答案の匂いをつけるために、毎日合格者の再現解答を写経しました。(余談ですが、本試験の日は本試験4事例に加え、朝の準備運動で1次例、昼休みにも去年の合格者答案の写経等、足掛け6事例に目を通しました。この事例体力はねくすとで勉強したたまものと思います。)勉強会では、議論にはあまり参加せず、他の方が書いた答案の添削等、書き方の修正が中心でした。

合格後
あっち行ったり、こっち行ったり、出口の見えないときもありましたが、ようやく合格することができました。
まとめとして、自分が合格答案を書くために注意したことを列挙します。

オフェンスとディフェンス
ディフェンス(解答に確信が持てないときの逃げの書き方)とオフェンス(解答に確信が持てた時の攻めの書き方)を書き分ける。または両方かけるよう、訓練しておく。
理由を問う設問→ディフェンス→与件を細かく拾って失点を防ぐ。
課題や改善策を問う設問→オフェンス→与件の強み+理由付け+一般論 で有効性や実現性をアピールする。(=前の設問で指摘した強みや機会と脅威は必ず改善策に反映させること)

一般論の重視
たぶん与件情報だけでは金の取れるプロのコンサルの改善策はもとられていないだろう(与件が限られた字数だから)→契約を結ぶ前のヒアリング程度であろう→重大な失敗だけを防げばよい(地雷は踏むな)→結論は、否定されづらい一般論にした

自分の弱点の認識
自分がよく忘れた縛り 強み:設備や過去培ってきたノウハウ、弱み:人材不足 でした。

長文となってしまいましたが、お読みいただきありがとうございました。皆様の診断士試験合格の参考になれば幸いです。最後になりますが、ご指導いただきましたねくすと勉強会OG・OBの皆様、一緒に勉強させていただきましたメンバーの皆様への感謝で、締めくくりたいと思います。どうもありがとうございました。

 


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