2016年 コラム・つぶやき 勉強法(二次試験)

与件をインテリジェンスにできていますか?

当勉強会のあるOBの言葉が、すっと腹落ちしました。それは、「書けない人は、与件をちゃんと読めていない」というものでした。それは、与件を使いきれていないという意味でもあります。

ちゃんと読めているというのは、与件をインフォメーションではなくインテリジェンスとして理解できているということです。日本語ではどちらも「情報」ですが、英語では「Information」と「Intelligence」は別物です。インフォメーションが材料とするならば、インテリジェンスとは出来上がった料理です。では何のための料理なのでしょうか?それは「状況判断と意思決定のための」料理です。

生の材料は消化も悪いですし、栄養の吸収もよくありません。場合によってはお腹を壊すこともあります。人はなぜ料理を食べるのか。それは今から先を生きていくために、栄養を十分に吸収するとともに、五感で料理を楽しむ喜びを味わうためです。インテリジェンスとして与件を理解するのは、事例企業の状況を、成長や経営課題の解決という目的のため、社長が下すべき状況判断と決断の役に立たせ、成長や危機脱却の喜びを味わえるようにするための活動です。

与件をインフォメーションとしか活用できていない例は、コピペや抜き書きです。「胃が痛い」と言っている患者の問題が「痛いと感じていること」だと言う医者に等しいです。胃が痛いと訴えている状況について、患者の生活習慣や、最近の出来事、体調の変化などを問いながら、「ストレスがたまると暴飲暴食する癖がある」という原因を明らかにすることなのです。与件をインテリジェンスとして理解するとは、そういうことなのです。そこまで明らかにすれば、「ストレスを減らすような生活リズムを作りましょう」とか「飲食以外の楽しみを見つけましょう」というアドバイスができるのです。そして、そうできるよう体調を整えるために、「薬を投与する」という施策が導かれるのです。「痛い」という状況を一時的に解決するために薬を投与するだけでは、一週間後にその患者はまた受診することになるかもしれません。

インテリジェンスとして与件を理解するための方法は、仮設設定とその検証というサイクルを、与件を読みながら繰り返すことです。つまり、「なぜ」と「ということは」という問いを常に置きながら読むということです。限られたスペースで全てを記すことはできませんが、勉強会に参加した際はできるだけそのような読み方ができるような働きかけをしていきたいと思います。また、インテリジェンスとして与件を理解するためのワークショップなども企画したいと思います。ご関心がおありの方は、本HPからお問い合わせください(ニックネームでのお問い合わせでもOKです)。

与件をインテリジェンスとして理解することは、決して易しいことではありません。私自身も受験生の頃はそうでした。与件の言葉を使って書かなければならないという思いが強いあまり、与件の言葉をそのまま抜き書きつなぎ合わせた窮屈な答案になってしまい、評価が低いという方には、特にオススメのアプローチです。

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