コラム・つぶやき

明確な目的(方向性)をもってSWOT分析を行っていますか

2次試験の最初の問題は「強み」「弱みを」聞かれることが多いです。ねくすとの議論の中でもSWOT分析の過程で強みなのか弱みなのか、機会なのか脅威なのか判別が難しい場合があります。また、強みが複数ある場合どれを採用するか意見が分かれたりします。なぜそのようなことが起こるのでしょうか?

極端な例ですが、SWOT分析を行ううえで「足が速い」は強みでしょうか?弱み?関係ない?
運動会で優勝を目指している小学校のクラスの分析なら強みです。
診断士合格を目指しているねくすと勉強会の分析なら関係ないです。

SWOT分析を行う前にきっちりSTP分析を行った後で、或いは絞り込んだ上で行わないと結果はでないといわれることがあります。
事例企業のSWOT分析も同じです。やみ雲に与件から強みや弱みを探してきても仕方がありません。事例企業の目指していること(方向性・目標)に対しての強みや弱みを書かないと点数に結びつきません。

このSWOT分析、方向性を議論の記憶に新しいH29Ⅱを例にすると。
まず、私は(私はですよ)方向性を「地域の繁栄(事業継続のための地域繁栄)」と考えています。よって私なら問題用紙の一番上に「地域の繁栄」と書き込みます。

1問の問1(a)の強みは、与件に強みがいろいろ書かれていますが、方向性の「地域の繁栄」に対する一番重要な強みは「地域顧客の情報収集力」だと思います。
では、(b)ですが、ここも「地域の繁栄」を考えると商品が少ない、従業員がいない、説明できないは“因”であって、“果”の「地域を意識していない効率性重視」につなげられるといいかと。ターゲットやビジネスモデルの違いです。

2問の「予約会の成功」もB社が予約会を行う目的は売上拡大でしょうか?「地域の繁栄」と第6段落の「~ほしいものがない~」「~断る予定~」を考えるとB社の目的は“顧客に喜んでもらう”ではないでしょうか? ここは喜んでもらうためにどうするかを考えた方がいい気がします。喜んでもらう→買ってもらう→売上拡大というロジックになるのですが。

3問も「地域の繁栄」ですよね

4問も「地域の繁栄」ですが、ここはシニアからターゲットが変わります。地域のシニア情報は井戸端会議で収集していましたが、新しい地域のターゲット情報はどこで、どうやって収集しますか?ここで保育士経験のある次期社長の出番です。直接の売上拡大の施策を問われているわけではないと思います。(情報➡活用➡売上拡大のロジックはありますが)

少し尖っていて、正解がどうかは分かりませんが、これで全ての問いが方向性の傘の下でつながります。「地域の繁栄の為に」が頭にくるかたちになります。
最後はSWOTから外れてしまいましたが。


川崎 佳朗

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