2016年 コラム・つぶやき 勉強法(二次試験)

直前期の「べからず」集(2) 他人の答案を参考にする

直前期「べからず」集の2回目は、「他人の答案を参考にすること」です。
これって、前回で言っていたことと矛盾するんじゃないの?とお思いの方もいらっしゃるでしょう。前回では、他者からの指摘を振り返ることの重要性に触れましたが、それは他人の答案を参考にすることとは違います。
他者の答案は、その作成者のロジックで書かれています。成果物として見ると、必要なキーワードや視点が含まれているかもしれませんし、大事な論点が抜け落ちているかもしれません。それはたとえ予備校の模範解答であっても同じです。
そんな他人の答案の表面をさらっと読むだけであれこれ感じるのは、直前期の心の安定を脅かすものです。準備が不十分な人ほど、他人の答案が素晴らしいものに思えるものです。そのため、いろんな答案を見比べて自己嫌悪に陥ったり、思考が混乱したりすることがあるのです。
もし何かの機会で他人の答案を見る機会があれば、同時になぜそのような結論になったのかについて、作成者とディスカッションしてみましょう。その点で、勉強会は絶好の勉強の場になります。また、予備校の模範解答を読むときは、時間がかかりますが解説も合わせて読むようにしましょう。
そして、すでに本番の戦い方を固めている方は、その戦い方で他人の答案を読んでみましょう。いろんな再現答案を集めた有名な書籍もありますし、通勤時間や食事時間などの隙間時間を使い、ちょっと批判的に読んで見ると面白いものです。それでもその答案内容の方が説得性や合理性があると感じたなら、素直にそのロジックを受け入れる素直さも必要です。
「当たり前のことじゃないの?」と思われるかもしれませんが、直前期のメンタル状態は、思いの外不安定になっています。できると思ったことができないということも、ままあります。ただ一方で、直前期に何かを悟るということもあります。いずれにせよ、これからの約2週間は、やれることを確実にできるようにすることが最も大事です。他人と比較してモヤモヤするより、自分を信じてしっかりと前に進む方が、何倍も有意義です。

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