2015年 コラム・つぶやき 勉強法(二次試験) 財務会計

事例別のポイント 事例Ⅳ財務戦略(1)戦う土俵を絞ろう

事例別のポイントも、最後のパートである財務戦略に入ります。今回のテーマは「戦う土俵を絞る」ことの重要性です。
事例ⅠからⅢまで解答し終え、クタクタの状態で臨むのが事例Ⅳの財務事例です。財務事例というのは、得意な人と不得意な人との差が大きい事例ですので、財務を得意とする方は、財務事例を積極的に得点源にして、合格確率を高めてください。しかし、財務が不得意な方にとっては、事例Ⅳをどう乗り切るかが合格を左右します。
事例Ⅳがカバーする範囲は広く、論点の深さも、一般的な経営分析のような問題から、聞いたことがない専門的な論点(平成25年の品質原価計算など)まで様々です。また、アカウンティングとファイナンスのどちらも出題されます。今の時期からこれら全てをカバーすることは極めて厳しいと思います。ねくすと勉強会でも、財務の問題は最低1日1題は解いてくださいと指導しています。
それでは、今の実力を前提として、残りの時間をどのように過ごせばよいでしょう。それは、自分が自信をもって戦える土俵を絞ることです。今できることが少ない人は、少ないながらできることを、本番で確実にできるようにしてください。できることが多い人は、必ず取るべき論点と、余裕があれば取りに行く論点を見極めてください。ここでいう「必ず取りに行く論点」とは、他の受験生も確実に得点する論点です。
例えば、第1問でよく出される経営分析は、経営指標とその理由が問われますが、これは何をおいてでも得点していただきたいです。それと、最終問題で出される記述も、そのような「必ず取るべき」論点です。では、余裕があれば取りにいく論点といえば、私なりには以下の項目が当てはまると考えています。
① 原価計算、②CVP分析、③キャッシュフロー分析、④意思決定会計
最低でも、このうちの2つは、どのような問題に出くわしても気持ちが折れないようにしておく必要があります。なぜなら、これらの論点は、全体の約40〜50%の配点がある問題だからです。経験則ですが、事例Ⅳは合格率調整事例だと思います。計算問題を全部落とした合格者もいます。だから大丈夫とは言いませんが、これらの論点で最低でも20〜30%の得点ができないと、最悪の場合足切りの憂き目にあう恐れがあります。今から準備すれば、本番までに各論点3周は回せます。諦めずに最後まで取り組んでいただきたいと思います。

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