2015年 コラム・つぶやき 勉強法(二次試験)

二次試験直前期にできること(1)一次知識の復習

これから二次試験までは、直前期にできることを中心にお送りします。今回は、一次知識の復習です。

一次知識の復習といわれると、「これからノートをまとめるの?」と困惑される向きもあるかもしれませんが、いえいえそういうことではありません。二次試験で一次知識を本当に使えるようにするために、この直前期にできる復習です。

皆さんは、一次知識といえば、一次試験の前に定義を暗記するぐらい勉強されたことと思います。一次試験は、言うなれば知識の多寡を比べられる試験ですので、そうせざるをえないところもあります。とはいえ、最近では暗記だけでは解けない問題も増えてきましたので、がむしゃらに暗記するだけでは太刀打ちできなくなってきていますが。

一方、二次試験は、受験案内にもあるように、中小企業診断士としての応用能力を評価する試験です。つまり、知識をどれだけ持っているかではなく、知識を事例に合わせて適切に適用して事例企業の経営課題を解決できるか、知識の応用力を測る試験です。それでは、知識の応用能力を測るとは、どういうことでしょうか。

これには、二つの見方があると思います。一つは、診断問題でよく使われますが、事例企業の現状や、置かれている状況を分析するために一次知識を使うということです 。一番わかりやすい例が、SWOTとか、4Pだとかファイブフォースといった分析フレームワークでしょう。いわゆる「切り口」といわれるものです。平成26年の事例Ⅱでは、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントがストレートに問われました。これらは、適切に用いることによって、雑多な情報の集まりである与件を整理し、事例企業の経営課題や方向性を明らかにする助けになります。

もう一つは、助言問題でよく使われる例です。例えば、グループテクノロジーで生産ラインを再設計し、受注生産品の生産ラインを独立させるというのは、こちらに該当するでしょう。助言問題での一次知識とは、クライアントに対する提案という「武器」です。一次知識を多く持つということは、武器の幅が広がり、より広い経営課題に対して提言できるということです。

では、どのようにして、二次試験直前期に一次知識を確認すればよいのでしょうか。それは、ここで使える一次知識がどういった内容のもので、あるいは何をすることなのか。その一次知識を使うことで、どのような良いことが期待できるのか、あるいはどのような良くないことが起きる恐れがあるのかを、「事例に合わせて」思い出し、手で書き(または口でつぶやき)、言葉の形にすることです。例えば、「毎日の原材料の仕入量と払出量を記録し、1日単位の適正在庫量を設定する。それにより、不要な原材料の仕入れと保管を避け、在庫コストの削減が期待できる」といった感じです。これを、過去問や予備校の答練問題を使って練習します。字数制限を気にする必要はありません。そうすると、解答骨子の書き方まで練習できるので、一石二鳥です。

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