K.H

【学習歴】

通算10年。(2次は6度目、3度目の正直×2回転)

長期間かかりましたが、ねくすと勉強会への参加から、3度目の正直で何とか卒業できました。

ねくすと勉強会への参加と、6連続打席にたてた(2次試験を受験できた)ことが主な要因だと思います。しかし、それだけでは参考になりませんので、今年の合格⇔去年まで との違い(差分)を列記しましたので参考にしていただければ、との思いで報告いたします。

【外部環境(コロナ)】

(勤務体制)
〈それまで〉
通勤時間はポケテキ・録音したキーワード等を聞く
勉強場所探し、席確保(八重洲T〇〇自習室・図書館の自習室・マック・ドトール・公民館等)
通勤等に伴う体力消耗、社内の対人ストレス発生

⇔〈今回〉在宅勤務になった
通勤時間がない・・机に向かう勉強時間に充当
自宅内にホームワーク+勉強する場所を確保した・・終業後、即勉強が可能

(家族)
〈それまで〉家族のだれかがインフル等感染・・通院、看病等で時間取られる

⇔〈今回〉家族が病気しなかった(コロナ自粛が好影響)

【心構え等】

〈それまで〉いつも通りの準備(試験がルーチンに)

⇔〈今回〉後がないという危機感(試験を受ける上では好条件がそろった。コロナを克服したら元通り)

〈それまで〉直前に力み・・邪念がわく
気合=余計な力み→目の前のやるべき事に集中できない・・・時間の浪費

⇔〈今回〉穏やかな心理状態を保った
←桜井章一「雀鬼」:麻雀とは洗面器の中に4人で顔を突っ込んでいるようなものだ。(静かな我慢比べをする)

【学習内容】

(一次試験)
〈それまで〉保険受験のため7科目を全体的に復習(暗記中心の中小はほとんど勉強せず)

⇔〈今回〉科目未合格で残ってしまった、中小1科目だけを受験した
初めて中小白書・施策を本腰入れて勉強した→出るところが決まっていることを体感した
2次試験の方向性が分かった(事業承継、後継者問題、リソース不足→特化、地域連携等)⇒国家試験で答えてほしい姿(国策の方向性)

(二次試験)
〈それまで〉過去問基本、予備校の模試や勉強会の模試(企業診断の例題)等に参加・・・過去問は内容を覚えている、初見問題対策が必要との思いから。

⇔〈今回〉過去問のみに絞った・・・あらためて過去問全年度分に目を通す

(「聞かれることはいつも一緒」の解釈)
〈今回〉「回答に使うフレーズも一緒」と拡大解釈し、事前に練習、論理パターンをまとめた
ex.標準化→マニュアル化→OJTして定着
既存顧客ロイヤリティ向上→口コミ誘発→新規顧客獲得、
等30~50字でかける定型文の練習(手に覚えさせる)

(ビジネスモデル)
〈今回〉ビジネスモデルを意識した
(ex事例Ⅰ:ゆでガエル、事例Ⅱ:田舎⇔都会、小規模⇔大企業等の対立軸、 地域密着、事例Ⅳ:くさらない・くさる在庫、現金商売か否か)

【二次試験の準備等】

(ルール遵守)
〈それまで〉1週間前の日曜日、試験会場の下見を必ずしていた(ムダな時間、ルール無視)
移動経路・移動時間の確認。中に入ってトイレの位置や数を見取り図にメモ
本番でのトイレに行く時間を開始時間ぎりぎりにして待ち時間を少なく。

⇔〈今回〉下見にはいかない(ムダな時間削減+ルール遵守)
10分前に着席を守った。・・・心理的負担(借りた状態)を避ける。神様=試験員?が見ている

(余計な準備をなくした)
〈それまで〉神社(お守り)・BGM・目薬・ブドウ糖・ユンケル・座布団・レッドブル・着替え・下痢止め・カフェロップ・ファイナルペーパー・チョコ・ミント(準備の手間や時間、現地での取り出し、片付け面倒)

⇔〈今回〉ユンケル+消毒+ランチパック(昼)+テキスト(シンプルな準備に)

【二次試験本番の手順等】

(作業の見直し)
〈それまで〉蛍光ペン5色+黄色のマーカー+赤青のボールペンを準備
(最初の蛍光ペンの使い分け・持ち替えに労力使い、時間不足となる。マークした部分を要約しただけの薄い回答になっていた)

⇔〈今回〉基本0.9のシャープペン(Ⅳだけ0.5のシャープペン)+SWOT赤青ボールペン
(ムダな力を使わず、考える時間を+5分つくった①(余力))

(タイムスケジュール)
〈それまで〉残り時間40分から書き出し(書く時間を考慮。時間切れが気になるため少し余裕を見た書き出し)

⇔〈今回〉残り時間35分から書き出し(セルフ模試で検証。考える時間を+5分とった②)

上記①②合わせて解答構成・事例の方向性・作問全体の題意を考える時間を10分設定した

【答案作成の考え方】

ねくすと流で考える(ベース)

・企業の向かうべき方向性を考慮
・たこ社長(※1編集注)へ説明するよう簡単な言葉で表現
・与件の言葉を使う
・課題を放置しない(必ず解決する)
・因果を重視
・診断(分析)と助言をセットとして考える  等

+αで
解答時に 「鳥の目・虫の目・魚の目」 を意識(自分流に解釈)

鳥の目(全体把握:企業の方向性、作問構成・全体が企業への診断書になっているか)
虫の目(部分把握:与件、設問中の接続詞、繰返し表現、わざわざ表現、等 1句1句にこだわる)
魚の目(流れ把握:中小企業のトレンド、中企庁の意向、作問者の意図、作問者のトラップ、を意識)

※1 たこ社長・・・ねくすと用語。渥美清の代表作『男はつらいよ』シリーズで「朝日印刷」という小さな印刷会社を経営する社長。いわゆる中小企業の社長の意味で使われる。

【勉強会への参加(ベスト答案作成方法)】

(課題や疑問点を解決するという意識で参加)
〈それまで〉いつも通りの手順で解いたものを持参・・・80分+若干オーバーで作成、書く力が弱い

⇔〈今回〉インプット(与件解釈・設問解釈)とアウトプット(解答作成)は別工程(別な技量が必要)という考えで準備

1.設問解釈~与件解釈 【INPUT】
設問文から問われていることや、診断レポートとしての構成を確認(鳥の目)
→与件文(接続詞・表現等)からヒアリング内容を抽出(虫の目)
→設問者が書いてほしい(だろう)ロジックを想定する(魚の目)

(具体⇔抽象のプロセス)

2.解答作成 【OUTPUT】
→70点越えのA答案を5個以上(できれば10個、そろわなければ予備校解答も参照)集め
→回答者ごとにA4用紙1枚に手書きで書き出しそのロジックを見比べる→自分が1.【設問解釈~与件解釈 INPUT】で想定した論点に近いもの(手になじむものや表現方法)を参考にして解答構成する
→与件分で根拠抜き出し箇所を確認し、方向性の最終確認をする。

3.ねくすと勉強会で答え合わせをする。

4.勉強会で頂いた指摘を次回の答案作成に活かす。

*PDCAサイクルで自分の思考プロセス修正していくイメージ
*ベスト答案を作るため、検証時間を含め、解答作成時間は十分にかけた。

〈それまで〉タキプロ、AAS合宿、弱小他もいろいろとつまみ食いした

⇔〈今年〉勉強会はねくすと1本にした(勉強方法の方向性をぶらさない、混乱しないようにした)

【二次試験時の心構え】

〈それまで〉与件抜き=安全回答に終始

⇔〈今回〉
たこ社長を意識しすぎないようにする・・・抽象度を高めて思考し、与件の言葉や準備した表現で書く、が基本。
ただし思い浮かばない場合は抽象的表現も使う=考えた痕跡を表現として残す、ことにした。

⇔〈今回〉
診断士の力を試す試験一歩踏み込んで書く意識(具体例)をもった。

⇔〈今回〉設問トラップ(罠)はあるものと想定、魚の目を意識する⇔素直になりすぎない

⇔〈今回〉誰ともあわないように、知り合いをさがさない・・・依存心・弱気の虫がでないようにした。

(食事等)
食べ物はランチパック+カロリーメイト・・・手を汚さない、ゴミにならない
ペットボトルの麦茶⇔昼食後に気が抜けがち、リズムがかわるので要注意。
コーヒーは飲まない(トイレ対策)、チョコレートを事例開始前に2粒ずつ食べる(最低限のブドウ糖)

【最後に】

OBの皆様、また会員メンバーの皆様、厳しくも楽しい勉強会の場を設定いただきありがとうございました。

「ねくすと勉強会で学ぶ技法は、実際の診断手法に即しており、卒業メンバーは、高い実践力を持ち、卒業者は各方面で活躍している」というねくすと伝説を継承し、今後は、厳しい環境下にある中小企業の社長様のお役立ちをしていきたいと思います。

また、会員メンバーとしての私は、出席率は低いが、てんねく(※2編集注)参加率だけ異常に高い、という悪い見本だったと反省しています。

今後は、ねくすと勉強会に恩返しができるよう、役割を果たしていきたいと思います。

今後ともよろしくお願いします。

※2・・・ねくすと用語。水曜日の勉強会後(午後10時~)に開催されるオプション勉強会ながら、アルコールをお供にすることもしばしば。

【追記】
医療に従事される方々のご尽力に心より感謝しております。早急なコロナ収束を心より祈念致します。

K.H