2015年 コラム・つぶやき 勉強法(二次試験)

二次試験準備のプロセスを分解する(4)Action その4〜 何を問われているかを考える 〜

設問と与件を読み、事例企業の経営課題の緊急性を確認した後に考えなければならないのは、設問で「何を問われているか」を考えることです。そんなの設問を読めばわかるじゃないかと思う方には、ちょっと立ち止まっていただきたいと思います。

すべての設問には、「B社が取り組むべき経営管理上の課題について述べよ」といったように、解答を求める「項目」が書かれています。与件に明確に書かれていれば、それを引用して書けば良いですが、最近の試験はそんなに答えが簡単に見つからない問題が多いです。受験生の「真に考える力」を問うような内容になってきているのだと感じます。

ここでも、過去問題を例に考えてみましょう。平成26年事例1第2問では、A社の創業当時の製品が主力製品に育たなかった理由が問われています。与件には、主力製品に育たなかった事実しか書かれていません。この設問は戦略フローの何を問うているのでしょうか。A社の過去の弱みでしょうか。主力製品に育たなかったのだから弱みのように見えますが、問われているのは「育たなかった」理由です。社長は顧客の求めを超えるアイデアでこの会社を成長させています。内部環境としての強みを十分持っています。実際に会社が製造した製品は納品されています。しかし、2〜3年で注文がなくなっています。すなわち、当時A社が製造していた製品が、主力製品となれる条件を満たさなかったから、主力製品になれなかったのでしょう。

それでは、主力製品とはどのような製品なのでしょうか。私が考える主力製品とは、会社の個性や技術といった情報的資源、いわゆる「コアコンピタンス」を使って製造され、会社に安定的な収益をもたらしている商品です。例えば、トヨタの主力製品であるカローラは(古いですね)、若い家族でも買いたいと思う価格で作られ、家族が移動するのに必要十分な動力性能と居住性がある普通車として、長年にわたって人気車種ナンバーワンの座に君臨してきました。そして、カローラの売り上げは、こちらも長年にわたってトヨタの主要な収益の柱であり続けました。こうしてみると、A社の製品が主力製品となれなかった理由はどのように考えられるでしょうか。何が欠けていたのでしょうか。ここから先は皆さんが考えてみてください(勉強会の利点は、雑談しながらこんな頭の体操ができるところですね)。

ここでお伝えしたいのは、問われたように答えるためには、質問を与件に沿ってもう一度解釈し、真に問われていることを見つけるのが大事だということです。先ほどの事例では、社長は顧客から求められるものをちゃんとしたアイデアと技術で作ったと「思って」いたから、それらは主力商品に育って当たり前だと感じていたのかもしれません。でもそうならなかった。そしてその理由を社長は知らないのでしょう。そんな社長に「これが理由じゃないでしょうか」と筋道立てて説明し納得してもらう。こんなイメージを持って、社長の質問である問題を解釈し理解するようにしてください。答えが見つからないといってあきらめるのではなく、設問を解釈して食らいつく貪欲さを発揮してください。

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