2次試験は、時間との闘いです。以上!というのは簡単ですが、それだとあまりに寂しいので、なぜ時間が足りなくなるのか考えてみましょう。
時間が足りないという人の多くに共通しているのが、「何の」時間が足りないのかを十分理解していないということです。書く時間が足りないのか、考える時間が足りないのか、足りないものによって対策が変わります。
また、読むのが遅い、書くのが遅いという人に比べて、意外と多いのが「考えるのが遅い」人です。考えるのが遅くなる原因と対策をいくつか挙げてみましょう。
①与件に書かれてあることを思い出せなくて、何度も読み返してしまう:解答要素をちゃんとメモする習慣をつけましょう。たいていの場合、メモがメモになっていません。書くべき要素とその関係を図示するなど、工夫してみましょう。
②与件の情報をうまく組み合わせられない:与件の理解がデータやインフォメーションのレベルで止まっています。または事例を構造的に理解できていません。過去にこんなことがあっただけではなく、なぜこんなことがあって、それが現在どのような影響をもたらしているのかを考える癖をつけましょう。
③書くべきことが思いつかない:一次知識が足りなかったり、切り口、過去の論点、出題パターンに過度に依存している可能性があります。事例企業の方向性や個別課題をもっと掘り下げて考える習慣をつけましょう。
中でも③で苦しんでいる方は、今の時期は事例に数をこなすことより、一つの事例をじっくりと解くことをお勧めします。その際、与件の情報が「企業の方向性→ドメイン→全体戦略→課題→機能別戦略」のどこに位置するのか、企業の方向性は具体的に何なのかを考えてください。簡単にまとめようとするのはNGです。単に「成長する」ではなく、「製造技術で〇〇業界のトップ企業に成長する」という程度には具体的に考えてください。
思考の速度を上げるポイントについては、また改めて述べたいと思います。